「屋根の老朽化が気になる」「雨漏りが始まった」「そろそろリフォームの時期かも」
そんなときに検討すべきなのが屋根の葺き替え(ふきかえ)工事です。
屋根は建物を守る最も重要な部分のひとつ。
劣化を放置すると、雨漏りや断熱性能の低下だけでなく、家全体の耐久性にまで影響します。

雨漏りが床や構造に伝わり腐敗につながるというパターンもあります。
適切なタイミングを知り、家の健康を保ちましょう!
みんなの声を調べてみると以下のようなものがありました。

「築25年の家で、天井にシミが出てきたのがきっかけでした。最初は塗装だけで済むと思っていたけど、下地まで傷んでいて結局葺き替えに。早めに気づけてよかったです。」

「工事後は雨音も静かになり、断熱も効いて夏の暑さが全然違います。思い切って葺き替えて本当によかったです。」

「3社に見積もりをお願いしたら、同じ屋根材でも30万円以上差がありました。比較して選んだおかげで、費用も納得できる仕上がりになりました。」
この記事では、
- 屋根葺き替えの意味と必要なタイミング
- 工事の流れ
- 費用相場
- リフォームで失敗しないためのポイント
をわかりやすく解説します。
屋根の葺き替えとは?
屋根の葺き替えとは、既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材に交換する工事のことです。
下地(野地板)や防水シート(ルーフィング)も一新するため、屋根全体をリセットできる最も確実なリフォーム方法です。
部分補修や塗装と異なり、屋根の寿命そのものを延ばす効果があります。
屋根葺き替えが必要なタイミング
「何年で葺き替えるべきか?」は、屋根材の種類によって異なります。
屋根材の種類 | 耐用年数の目安 | 特徴 |
---|---|---|
スレート(コロニアル) | 約25〜30年 | 軽量で普及率が高いが、経年で割れやすい |
瓦屋根(粘土瓦) | 約50年〜100年 | 非常に耐久性が高いが、下地のメンテナンスは必要 |
金属屋根(ガルバリウム鋼板など) | 約30〜40年 | 軽くて耐震性に優れるが、サビ対策が必要 |
アスファルトシングル | 約20〜30年 | 北米で主流、柔軟性がありデザイン性が高い |

また、以下のような劣化サインが出ている場合は、葺き替えの検討時期です。
屋根材が割れている・反っている
- 雨漏りやシミが発生している
- 瓦やスレートがずれている
- 防水シートが劣化している
- 屋根全体が色あせている、苔やサビが広範囲に出ている
単なる塗装では補えない劣化が進んでいる場合、葺き替え工事が最も確実な対処法になります。
屋根葺き替えの費用相場
葺き替え費用は、屋根材の種類や面積によって大きく異なります。
以下は30坪(約100㎡)の一般的な住宅での相場です。
屋根材の種類 | 費用相場(30坪) | 特徴 |
---|---|---|
スレートからスレートへ | 約120〜180万円 | 一般的でコスパが良い |
スレートから金属屋根へ | 約150〜250万円 | 軽量・高耐久で人気 |
瓦から金属屋根へ | 約200〜300万円 | 耐震性向上が目的の場合に多い |
瓦から瓦へ | 約250〜400万円 | 長寿命だが重量がある |
※足場代・撤去費・防水シート交換費を含む概算です。

江戸時代には瓦の重量を活用し構造を固定することで耐震性を生み出していたそうです。
現在は構造自体の耐震性が向上しており、構造の最適化のため屋根荷重を軽くする方が耐震性とのバランスが良くなる傾向があります。
屋根の葺き替え工事の流れ
屋根葺き替えはおおむね以下の流れで進みます。
1. 現地調査・見積もり
まずは業者が屋根の現状を確認します。
ドローンや目視で破損・劣化状況を調査し、見積書を作成します。
2. 既存屋根の撤去
古い屋根材・防水シート・釘などをすべて撤去。
このときに下地(野地板)の腐食があれば交換します。
3. 新しい防水シート(ルーフィング)の施工
屋根材の下に防水シートを敷き、雨水の侵入を防ぐ層を作ります。
4. 新しい屋根材の設置
選んだ屋根材を一枚ずつ張り、棟部分や谷部分を丁寧に処理します。
金属屋根の場合はビス止め・重ね張りが多いです。
5. 仕上げ・清掃
棟板金や雪止めなどを設置し、全体を点検して工事完了。
作業期間は一般的に5〜10日ほどです。
屋根葺き替えと「カバー工法」の違い
屋根リフォームにはもうひとつ、**「カバー工法(重ね葺き)」**という方法があります。
比較項目 | 葺き替え | カバー工法 |
---|---|---|
工事内容 | 既存屋根を撤去して新設 | 既存屋根の上に新しい屋根をかぶせる |
費用 | 高い(120〜300万円) | 安い(80〜180万円) |
工期 | 長い(7〜10日) | 短い(3〜5日) |
耐久性 | 高い・構造リセット可能 | 下地が劣化していると意味がない |
重量 | 軽くなる(撤去するため) | やや重くなる |
下地が腐食している場合は葺き替え一択。
一方、下地が健全で雨漏りがないなら、コストを抑えられるカバー工法も選択肢です。
屋根葺き替えのメリット・デメリット
メリット
- 屋根全体の耐久性が大幅に向上
- 雨漏り・腐食リスクを完全に解消
- 断熱・遮音性能も改善できる
- 軽量屋根材に変えることで耐震性アップ
デメリット
- 工事費用が高い
- 工期が長い(7〜10日)
- 廃材処理が必要で環境負荷がある
しかし長期的に見れば、一度の葺き替えで20〜40年安心できるため、コスパは高いです。
葺き替え時におすすめの屋根材
- ガルバリウム鋼板
- 軽量・高耐久・サビに強い
- メンテナンスが少なく、モダンデザインに人気

- ジンカリウム鋼板(天然石チップ付き)
- 防音性・耐候性が高く、高級感のある外観

- スレート(コロニアルグラッサなど)
- カラーバリエーションが豊富で価格が手ごろ

- 陶器瓦
- 和風住宅に最適。重厚感があり、50年以上もつ場合も

屋根葺き替えで失敗しないためのポイント
- 相見積もりを取る
同じ条件でも業者ごとに20〜50万円の差が出ることがあります。
必ず3社以上で比較を。 - 施工実績と保証内容を確認
「自社施工」「10年以上の保証」がある業者は信頼性が高いです。 - 火災保険や助成金の活用
風災・雪害による破損なら、火災保険で補修費が出るケースもあります。
自治体によっては屋根リフォーム補助金も。
まとめ|屋根葺き替えは家を守る最も確実なリフォーム
屋根の葺き替えは、単なる修繕ではなく「家の再生」に近い工事です。
費用はかかりますが、耐久性・防水性・断熱性・美観のすべてを新築同様に蘇らせることができます。
放置すればするほど下地の劣化が進み、修繕費用も増大します。
まずは無料点検や見積もりを依頼して、今の状態を正確に把握することから始めましょう。