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築40年前後の木造住宅の耐震補強費用は、150万〜180万円前後が平均的な目安です。耐震補強の会社の団体(木耐協)のアンケートでは、補強工事の平均は旧耐震の家で約183万円(中央値155万円)、新耐震の家で約146万円(中央値125万円)でした。ただしこのデータは2018年の発表で、その後の物価の上昇は反映されていません。
もう一つ大事なのが、2026年に「築40年」の家は、1986年ごろの建築で「新耐震」にあたるという点です。新耐震でも2000年5月以前の木造住宅は、今の基準を満たさない家が多いことがわかっています。この記事では、建てた年ごとの費用の目安、耐震診断の「評点」の見方、補助金を使って負担を減らす手順をまとめます。
結論:建てた年ごとの耐震補強費用の目安
| 建てた時期(2026年時点の築年数) | 基準 | 今の基準を満たさない割合 | 補強工事の平均(中央値) |
|---|---|---|---|
| 1981年5月以前(築45年以上) | 旧耐震 | 97.4% | 約183万円(155万円) |
| 1981年6月〜2000年5月(築26〜45年) | 新耐震(2000年の改正前) | 86.6% | 約146万円(125万円) |
| 2000年6月以降(築26年以下) | 今の基準 | ― | ― |

費用は「壁をどれだけ補強するか」「基礎や屋根まで直すか」で大きく変わります。同じ診断結果でも、補強の方法の組み合わせは会社によって違うので、補強計画と見積もりを複数の会社で比べるのがおすすめです。
耐震診断の「評点」の見方
耐震診断では、家の強さを「上部構造評点」という数字で表します。家がもっている強さを、必要な強さで割った値で、1.0を下回ると大きな地震で倒れるおそれがあります。
| 評点 | 判定 |
|---|---|
| 1.5以上 | 倒壊しない |
| 1.0以上1.5未満 | 一応倒壊しない |
| 0.7以上1.0未満 | 倒壊する可能性がある |
| 0.7未満 | 倒壊する可能性が高い |
自治体の耐震改修の補助金は、評点を1.0以上に上げる工事を条件にしていることが多くあります。補強の見積もりを比べるときは、「工事のあと評点がいくつになるか」も書いてもらいましょう。
1981年と2000年、2つの基準の違い
| 基準 | 主な内容 |
|---|---|
| 旧耐震(1981年5月以前) | 中くらいの地震で大きな被害が出ないことが目標。壁の量が少ない家が多い |
| 新耐震(1981年6月〜) | 大きな地震でも倒れないことが目標。必要な壁の量が増えた |
| 2000年の改正(2000年6月〜) | 柱と土台などをつなぐ金物、壁の配置のバランス、地盤に合った基礎が明確になった |
2016年の熊本地震では、新耐震でも2000年以前に建てられた木造住宅に被害が出ました。これを受けて、日本建築防災協会は1981年6月〜2000年5月に建てられた木造住宅向けに「新耐震基準の木造住宅の耐震性能検証法」をまとめています。持ち主がリーフレットのチェック項目で確かめる方法もあるので、まずはここから始めるのも一つの手です。
費用が上がりやすい家のチェックリスト
当てはまる項目が多いほど、補強の範囲が広がり、費用が上がりやすくなります。
- 基礎に鉄筋が入っていない(古い家に多い)、またはひび割れが多い
- 屋根が瓦で重い(屋根を軽くする工事を足すことがある)
- 土台や柱に腐れ・シロアリの跡がある
- 雨漏りの跡がある
- 図面が残っていない(調べる手間が増える)
- 増改築で、あとから壁を抜いたことがある
- 1階に大きな窓や広い部屋が多く、壁が少ない
診断から補強までの進め方と補助金
- 市区町村の耐震診断を申し込む:多くの自治体で、木造住宅の耐震診断に補助があり、無料や少ない負担で受けられる
- 診断の結果(評点)を受け取る:評点が1.0未満なら補強を考える
- 補強計画と見積もりを取る:評点を1.0以上にする計画を、複数の会社で比べる
- 補助金を申請し、交付決定を待つ:補助金は、工事の契約・着工の前に交付決定を受けるのが原則。先に契約すると使えないことがある
- 工事・完了報告:工事が終わったら書類を出し、補助金を受け取る

補助の対象・金額は自治体ごとに違います。耐震改修では、所得税の控除や固定資産税の減額が受けられる場合もあるので、工事の前に市区町村の窓口で確かめてください。使える補助金の探し方は、こちらの記事でまとめています。

補強か建て替えかで迷ったら
基礎の傷みが大きい、屋根や外壁、水回りもまとめて直す必要がある、といった場合は、補強の費用が膨らみ、建て替えと比べたほうがよいこともあります。判断のしかたは、こちらの記事でまとめています。

よくある質問
築40年の家でも耐震補強をする意味はありますか?
あります。2026年時点で築40年の家は1986年ごろの建築で新耐震ですが、木耐協の調査では、2000年5月以前の新耐震の木造住宅の86.6%が今の基準を満たしていませんでした。まず耐震診断を受け、評点を確かめるところから始めましょう。
耐震診断の費用はいくらですか?
自治体の補助を使えば、無料や少ない負担で受けられることが多くあります。補助の有無や条件は自治体ごとに違うので、市区町村の建築・住宅の窓口に確認してください。
部屋を使いながら補強工事はできますか?
壁の補強は部屋ごとに進めることが多く、住みながら工事できることが多くあります。ただし、補強する部屋の家具の移動や、工事中の騒音・ほこりはあるので、工事の範囲と日程を事前に確かめておきましょう。
まとめ
- 耐震補強の平均は、旧耐震で約183万円(中央値155万円)、新耐震で約146万円(中央値125万円)。2018年のデータなので、今はこれより高い可能性がある
- 2026年に築40年の家は新耐震。ただし2000年5月以前の木造住宅の86.6%は今の基準を満たしていない
- 評点1.0未満なら補強を考える。補助金は評点1.0以上にする工事が条件のことが多い
- 補助金は、契約・着工の前に交付決定を受ける
- 基礎・屋根・腐れの状態で費用が大きく変わる
耐震補強は、診断結果をもとにした補強計画で費用と効果が決まります。一括見積もりサービスで、耐震工事の実績がある会社をまとめて比べましょう。
出典:木耐協「木造住宅の耐震診断結果調査データ(2006年4月〜2025年9月)」(2025年10月29日発表)、りそな銀行「耐震リフォームの費用は?」(木耐協 2018年8月21日発表のデータを掲載)、大阪府「木造住宅の耐震診断」、国土交通省「新耐震基準の木造住宅の耐震性能検証法について」(いずれも2026年10月12日確認)
