PR

お風呂リフォームをDIYでできる?初心者でも可能な範囲を解説

リフォーム箇所・種類別

お風呂のリフォームというと「業者に依頼するもの」という印象がありますが、近年はホームセンターやネット通販で資材が手に入りやすくなり、DIYで一部を改修する人も増えています。
ただし、浴室は防水・断熱・電気・給排水が関わる「家の中でも最も構造が複雑な場所」。
安易に手を出すと漏水・カビ・腐食などのリスクも大きくなります。

この記事では、DIYで可能な範囲とプロに任せるべき境界線を整理しながら、初心者が安全かつ効果的に浴室を改善するための手順・道具・注意点を詳しく解説します。

古いタイル壁を防カビ塗料でDIY塗装。下地処理が大変でしたが、仕上がりは見違えるほど明るくなりました。専門業者に頼む前にやってよかったです。

浴室の床をクッションフロアで上貼り。初めての作業でしたが1日で完成し、冷たさが軽減。家族にも好評で、DIYでもここまではできると実感しました。

コーキングを打ち替えたら黒カビが減り、防水効果も復活。材料費は千円程度で済み、業者に頼むより気軽に挑戦できるDIYリフォームでした。

りおと
りおと

みんなの声としては「タイル壁を防カビ塗料でDIY塗装」「家族にも好評」「業者に頼むより気軽に挑戦できる」などが見られました。


お風呂をDIYでリフォームできる範囲とは?

まず理解すべきは、「お風呂のDIY=全面リフォームではない」ということです。
壁・床・天井・ドア・浴槽・給排水といった構成のうち、自分で安全に行えるのは“表層部分の改修”まで
具体的には以下のような作業がDIYでも対応可能です。

DIYで可能な例内容難易度
塗装の塗り替え壁や天井の再塗装、防カビ塗料など★★☆☆☆
床材の上貼りクッションフロアや防水シート貼り★★★☆☆
壁パネルの貼り替え軽量樹脂パネルや防カビシート施工★★★★☆
コーキング補修シリコン打ち替えで防水強化★☆☆☆☆
換気扇・照明交換電気配線が不要な簡易タイプ★★★☆☆

逆に、以下のような作業はDIYでは推奨できません

  • 浴槽・給排水管の交換(漏水・勾配ミスのリスク)
  • 防水層や下地のやり替え(施工不良で壁体内結露が発生)
  • 電気配線・温水器接続(感電・火災の危険)

これらは必ず専門業者に依頼すべき領域です。
DIYとプロ施工の線引きを誤ると、短期的な節約が長期的な修繕費増大につながるケースも少なくありません。


DIYでできる主な箇所と注意点

1. 床のDIYリフォーム

浴室の床は毎日水がかかるため、滑りにくさ・乾きやすさ・防水性が重要です。
古いタイル床の冷たさや目地汚れが気になる場合、DIYで上貼りリフォームをする方法があります。

代表的な手法は以下の2種類です。

  1. 防水クッションフロアの上貼り
     厚み1.5mm前後の防水ビニル素材をカットして貼る方法。
     既存床に段差が少ない場合は手軽に施工可能で、費用も1〜2万円ほど。
  2. 置き敷きパネルタイプ(樹脂製)
     すべりにくく乾きやすい素材。カットして敷くだけで見た目が一新します。
     下地が不陸(凹凸)している場合は難易度が上がります。

ただし、床下からの湿気が強い・ひび割れがあるなどの症状がある場合は、
表層ではなく防水層自体の劣化が原因のことも。DIYでは解決できません。

浴室の床リフォームには、防水性・断熱性・滑りにくさなど複数の選択肢があります。素材別の費用や耐久性についてはこちらで詳しく解説しています。


2. 壁や天井の塗装DIY

古くなった壁や天井の黄ばみ・カビ跡を隠すなら、防カビ塗料での再塗装が有効です。
塗装は最も手軽で費用対効果の高いDIYリフォームの一つです。

手順の基本

  1. 下地清掃:中性洗剤で油分・カビを除去。乾燥を十分に行う。
  2. 養生:浴槽・床・金物をマスカーやテープで保護。
  3. 下塗り(プライマー):密着性を高める下地剤をローラーで均一に塗布。
  4. 上塗り:防カビ性・耐湿性のある浴室専用塗料を2回塗り。
  5. 乾燥・仕上げ:24時間は使用を避け、完全乾燥させる。

使用する塗料は、水性ウレタン・シリコン系・防カビ剤配合タイプがおすすめです。
匂いも少なく、塗りムラが目立ちにくいのが特徴です。

浴室用塗料の種類や、下地処理・塗り方のコツをさらに詳しく知りたい方は、こちらで具体的な手順とおすすめ塗料を紹介しています。


3. 壁パネル・防カビシートの貼り替え

壁のタイル目地にカビが生えて掃除しても取れない場合、樹脂パネルや防カビシートを上から貼る方法があります。
両面テープや接着剤で施工できる簡易タイプもあり、DIY人気が高い分野です。

注意点

  • 接着面の水分・汚れを完全に乾かすこと。
  • パネルの継ぎ目に防水コーキングを必ず施す。
  • シート端部を浴槽や床より上に立ち上げて貼ると防水性が向上。

ただし、既存壁がふやけている・タイルが浮いている場合は、下地が腐食しているサイン
そのまま貼ると再び剥離するため、この場合はプロ点検が必要です。


4. コーキングの打ち替え

浴槽と壁の隙間、ドアまわりなどはコーキング(シーリング)で防水処理されています。
経年で黒ずみ・カビ・ひび割れが出たら、打ち替えで見た目も機能も改善します。

手順:

  1. カッターで古いシールを撤去。
  2. マスキングで直線を作る。
  3. 防カビタイプのシリコンを打ち込み、ヘラでならす。
  4. 乾燥後、テープを外して完成。

費用は材料込みで1,000〜2,000円程度。
ただし、内部まで浸水していた場合は下地腐食の可能性があるため、症状が広範囲なら業者に相談しましょう。


5. 換気扇・照明の交換

電気配線をいじらない範囲であれば、DIYで簡易的な交換も可能です。
最近はUSB電源対応の防水ライトや、既存ダクトに差し込むだけの換気扇も販売されています。

ただし、電気工事士資格が必要な直結タイプ(電源直配線)は必ずプロに依頼してください。
感電や火災リスクを避けるためにも、電源工事はDIY対象外と考えましょう。


DIYに使える材料・道具リスト

ここでは、初心者が安全に浴室DIYを進めるための代表的な資材と工具を紹介します。

材料リスト

用途材料例目安費用
床上貼り防水クッションフロア・樹脂パネル2,000〜6,000円/㎡
壁塗装防カビ水性塗料・プライマー3,000〜5,000円/4㎡
コーキング防カビシリコン(透明・白)800〜1,200円/本
壁シート防水PVCシート・接着剤4,000〜8,000円/㎡
換気・照明簡易換気扇・防水LEDライト5,000〜15,000円

道具リスト

  • ローラー・刷毛・塗料皿
  • カッター・定規・メジャー
  • マスカー・養生テープ
  • コーキングガン・ヘラ
  • 防水手袋・ゴーグル
  • ドライヤー・送風機(乾燥用)

DIYでは「乾かす時間」を軽視しがちですが、防水性を確保するには完全乾燥が最重要です。
施工前後の乾燥時間を確保することで、耐久性が大きく変わります。


DIYの防水リスクとプロ依頼の境界線

DIY最大の落とし穴は「防水層を壊してしまうこと」。
タイルの剥がしや壁穴開けなどで防水層が損傷すると、すぐには気づかなくても徐々に水が染み込み、
数ヶ月後に壁裏の木材が腐食してシロアリ被害や構造劣化を招くことがあります。

防水施工は見た目よりはるかに難しく、
「漏れてからでは遅い」という前提で判断すべきです。

DIYでOKな範囲

  • 既存防水層を傷つけない「上貼り」「上塗り」
  • 補修目的のコーキング打ち替え
  • 塗料・シートでの見た目改善

プロに依頼すべき範囲

  • 下地やタイルの張り替え
  • 浴槽・給排水管の交換
  • 防水層の新設または再施工
  • 電気・換気・給湯設備の改修

漏水や腐食が発覚すると、浴室だけでなく隣接する脱衣室・床下の構造部材まで損傷が広がることがあります。
結果的に修繕費が何倍にも膨らむため、少しでも不安がある箇所は早めに専門業者へ相談するのが賢明です。

築年数が経った浴室では、防水層や配管が老朽化している可能性があります。古い風呂をリフォームする際の注意点と再生方法をこちらで詳しく解説しています。


DIYとプロ依頼の費用比較

内容DIY費用目安プロ依頼費用目安コメント
壁・天井塗装約1〜3万円約7〜10万円材料費だけなら大幅に節約可能
床の上貼り約2〜5万円約10〜15万円下地が良好ならDIY可
コーキング打ち替え約1,000円約5,000円〜部分的ならDIYで十分
ユニットバス交換不可約80〜150万円構造・配管が関わるためプロ専用

DIYで外観を整えるだけなら費用を1/3〜1/5に抑えることができます。
しかし、見た目だけ整えても水回り内部の問題を放置すると、結露・カビ・木部腐食のリスクが残ります。

お風呂リフォーム全体の費用相場や、ユニットバス・在来浴室の価格比較はこちらの記事で詳しくまとめています。


まとめ:DIYは「見た目リフォーム」、防水や設備はプロに

お風呂のDIYリフォームは、表面をきれいに整える範囲であれば初心者でも可能です。
塗装・コーキング・シート貼り・床上貼りといった作業は、手間をかければ費用を抑えつつ満足度の高い仕上がりになります。

ただし、下地や防水層、配管など構造に関わる部分はプロの領域です。
無理に自力で施工すると、後々の漏水や腐食で結果的に高額な修繕が必要になることもあります。

DIYを検討する際は、

  • 「どこまでが表層改修か」
  • 「防水層に影響を与えないか」
  • 「将来的な修繕リスクはないか」
    を冷静に見極めましょう。

自分でできる部分を賢くDIYし、重要な防水・配管工事は専門業者に任せることで、
費用を最適化しつつ、長く快適に使える浴室を実現できます。