「部屋を増やしたいけれど、いくらかかるのか分からない」
「10坪の増築ってどのくらいの費用?」
こうした疑問を持つ方に向けて、この記事では坪数別・部屋別の増築費用相場と内訳、コストダウンの具体策までを詳しく解説します。
増築リフォームは「小規模でも高額になりやすい」工事のひとつ。
費用を正確に把握し、無駄を省く設計判断が重要です。

子ども部屋として4坪増築。思ったより基礎工事費が高かったけれど、収納も確保できて生活が快適に。外壁の色合わせで自然な仕上がりになりました。

LDKを8坪増築。開放感が増し家族の時間が増えました。費用は850万円ほど。外壁の取り合いと配管延長で追加費は出たが、満足度はとても高いです。

2坪の浴室増築を実施。給排水の延長や断熱施工で費用は上がったけれど、冬の寒さが解消され快適。見積比較の大切さを実感しました。

みんなの声としては「子ども部屋として4坪増築」「費用は850万円ほど」「2坪の浴室増築を実施」などが見られました。
坪数別の相場早見表(4/6/8/10坪)

増築費用の目安は、1坪あたり60〜100万円が一般的です。
ただし構造・用途・地域によって上下するため、以下の表を基準として把握しましょう。
| 増築面積 | 坪数 | 木造 | 鉄骨造 | RC造 |
|---|---|---|---|---|
| 小規模 | 4坪(約13㎡) | 約300〜450万円 | 約400〜550万円 | 約500〜650万円 |
| 中規模 | 6坪(約20㎡) | 約400〜600万円 | 約500〜700万円 | 約600〜800万円 |
| 標準 | 8坪(約26㎡) | 約550〜750万円 | 約650〜850万円 | 約750〜950万円 |
| 広め | 10坪(約33㎡) | 約700〜1,000万円 | 約800〜1,100万円 | 約900〜1,200万円 |
木造が最もコスパに優れ、鉄骨・RC造は耐久性に優れるが高コストになります。
費用に影響する主要因
- 基礎形状(独立基礎/布基礎/ベタ基礎)
- 構造形式(木造軸組/軽量鉄骨/RC)
- 接続方法(一体化・渡り廊下式)
- 外壁・屋根・設備仕様
- 建築確認申請の要否
坪数別費用シミュレーション例
- 4坪(6畳程度):子ども部屋・納戸向き。最低300万円前後。
- 6坪(10畳程度):寝室や小LDK向き。500〜600万円前後。
- 8坪(13畳程度):広めのリビング拡張など。700万円〜。
- 10坪(16畳程度):リビング+水回り増築など。900〜1,000万円前後。
見積り比較で適正価格を知る
同じ10坪でも、仕様・構造・地盤条件で最大300万円の差が出ることがあります。
複数社見積りを比較し、適正価格を把握するのが第一歩です。
→ 総合的な費用判断の流れは「増築の基礎知識」記事で詳しく解説しています。
部屋別(寝室/子ども部屋/LDK/水回り)費用と注意点

増築は「どの部屋を追加するか」によって費用が大きく変わります。
ここでは代表的な4種類のケースを比較します。
寝室・個室の増築
費用相場:350〜600万円(4〜6坪)
寝室・書斎などの個室は、水回りが不要なため比較的安く抑えられます。
ただし以下の点に注意が必要です。
- 断熱・防音性能:外壁扱いになるため、既存部分より断熱強化が必要。
- サッシ費用:高断熱窓を使うと1窓あたり+10万円程度。
- 空調計画:既存エアコンの容量不足に注意。
例:平屋の側面に4坪増築 → 約400万円(木造)
子ども部屋・二世帯用個室
費用相場:400〜700万円(5〜6坪)
動線の確保や収納スペース、階段・廊下接続などの付帯工事が増えます。
特に2階増築の場合は構造補強費用がかかります。
- 1階増築(横方向):450万円前後
- 2階増築(上方向):600〜800万円(耐震補強込み)
→ 2階増築を検討している場合は、別記事「建て替え判断」で構造・法規との比較を解説しています。
LDK(リビング・ダイニング・キッチン)の拡張
費用相場:700〜1,000万円(8〜10坪)
リビングの拡張は最も人気が高い一方で、断熱・外壁・屋根の取り合い工事が増えるため高額になります。
- 給排水やガス配管延長の必要あり
- 既存床との段差・天井高さを揃えるため、構造調整が必要
- 開口部(掃き出し窓・サッシ)の施工精度が重要
オープンキッチンを含む増築では、設備工事費だけで150〜250万円かかることもあります。
水回り(浴室・洗面・トイレ)
費用相場:800〜1,200万円(4〜6坪)
水回りを新たに増築する場合、給排水工事・防水工事・基礎補強が必要。
小規模でも単価が高くなります。
| 部位 | 坪数目安 | 費用相場 |
|---|---|---|
| トイレ増築 | 約1坪 | 150〜250万円 |
| 洗面+脱衣所 | 約2坪 | 250〜400万円 |
| 浴室(ユニット) | 約2〜3坪 | 400〜600万円 |
| 独立風呂+トイレ | 約4坪 | 700〜900万円 |
給排水延長距離が長いほど高額になるため、既存の配管位置を活かした設計が鍵です。
原価構成(基礎/構造/外皮/内装/設備/申請)

増築費用の総額は、複数の工程コストから構成されます。
それぞれの割合を理解しておくことで、見積書の比較がしやすくなります。
原価構成の目安
| 工事項目 | 概要 | 割合(目安) |
|---|---|---|
| 基礎工事 | 掘削・鉄筋・コンクリ打設 | 約10〜15% |
| 構造体工事 | 柱・梁・屋根など骨組み | 約20〜25% |
| 外皮仕上げ | 屋根・外壁・断熱・開口部 | 約15〜20% |
| 内装工事 | 床・壁・天井・建具・造作 | 約20% |
| 設備工事 | 電気・水道・空調・換気 | 約15% |
| 諸経費・申請 | 建築確認・設計・現場管理 | 約10% |
ポイント:
同じ坪数でも、設備や外壁仕様を変えるだけで20〜30万円/坪の差が出ます。
見積書の読み方と注意点
- 「仮設工事」「諸経費」の項目が明記されているか確認
- 「外壁接合部」「屋根つなぎ部分」の費用が含まれているか
- 「建築確認申請」の有無を明記しているか(10㎡超で必要)
特に、見積書で“未定”や“別途”が多い業者は後から追加費用が発生しやすいため要注意です。
→ 見積書の読み方と注意点の詳細は「増築の基礎知識」で紹介しています。
コストダウン策(同時工事/プラン最適化/仕様差し替え)

増築は費用を抑える余地が少ないように見えますが、設計・発注の工夫で確実にコストを下げられます。
① 同時工事による効率化
外壁塗装・屋根リフォームなどを同時に施工すると、
足場・搬入・管理コストを共有でき、トータル10〜20万円程度削減できます。
例:外壁塗装+8坪増築 → 足場共有で約15万円節約
→ 建物全体の改修を含む判断フローは「建て替え判断」で解説しています。
② プラン最適化(配置と接続方法)
構造変更を最小限にすることで費用を大幅に圧縮できます。
- 渡り廊下式ではなく、一体化接続で耐力壁を共有
- 勝手口や既存開口部を再利用して開口コストを削減
- 給排水ルートを既存設備の近くにまとめる
構造・排水・動線の3点を既存に合わせるだけで、50〜100万円規模の削減が可能です。
③ 仕様差し替え(素材・設備ランク調整)
- 外壁材:サイディング → モルタル塗り替えで▲20万円
- 屋根材:ガルバリウム → スレート系で▲15万円
- 床材:無垢材 → フローリングで▲10万円
- 水回り設備:中級モデルで▲30万円
ただし、断熱材・防水材・構造材のグレードは下げないことが原則です。
見た目を妥協するより、性能とメンテ性を重視しましょう。
④ 補助金・減税制度の活用
2025年現在、一定の増改築にはリフォーム減税・省エネ補助金が適用されます。
- 住宅省エネ2025事業(高断熱建材・窓交換で最大200万円補助)
- 固定資産税の減額措置(一定の耐震・省エネ改修)
ただし、補助金は「工事前申請」が条件のものが多いため、
見積時点で施工業者に確認しておきましょう。
まとめ:坪単価だけでなく内訳と構造を見極める

増築の費用は単純な「坪単価」では判断できません。
構造・設備・接続方法などの条件で、総額が200万円以上変動します。
- 坪数別目安:1坪あたり60〜100万円
- 部屋別費用:寝室400万〜/LDK700万〜/水回り900万〜
- 内訳:基礎・構造・設備で6割を占める
- コストダウン:同時工事・最適配置・仕様見直し
見積りは最低3社以上を比較し、項目別の根拠を確認することで失敗を防げます。


