庭や外構リフォームは、住まいの印象を大きく左右する部分です。門扉やフェンス、デッキ、駐車場、植栽など、対象範囲が広いため、全体の費用感を把握しづらいのが実情です。本記事では「庭リフォーム費用」「外構リフォームの相場」を全体から俯瞰できるよう、項目別の目安、見積もり時の注意点、費用を抑えるコツまでわかりやすく解説します。
庭と駐車場を同時にリフォームしたら、諸経費が1回で済み15万円ほど安くなりました。施工会社ごとの見積もり差が大きく、比較の重要性を実感。
デッキやフェンスを個別に頼むより、まとめて発注した方が効率的でした。業者が同じだと工期も短く、全体費用がぐっと抑えられました。
古いブロック塀の撤去費が思ったより高く驚きました。見積書に撤去・処分の明細を入れてもらうことで、追加費用を避けられました。
みんなの声としては「施工会社ごとの見積もり差が大きく、比較の重要性を実感」「まとめて発注した方が効率的」「古いブロック塀の撤去費が思ったより高く驚いた」などが見られました。
項目別相場表（門扉／フェンス／デッキ／土間／ガレージ／植栽）
外構・庭リフォームでは、施工箇所ごとに相場が大きく異なります。以下の表は、一般的な戸建住宅でよく行われる項目ごとの費用帯をまとめたものです。
| 項目 | 内容 | 一般的な相場（税込） |
|---|---|---|
| 門扉リフォーム | アルミ門扉・機能門柱・オートロック対応など | 10万〜40万円 |
| フェンス設置 | 境界フェンス・目隠しフェンス | 1mあたり6,000〜25,000円 |
| ウッドデッキ | 天然木・人工木デッキの新設 | 15万〜50万円 |
| コンクリ土間（駐車場など） | 土間コンクリート＋金ゴテ仕上げ | 3㎡あたり4万〜10万円 |
| ガレージ・カーポート | 片流れ屋根・積雪対応・電動シャッター付など | 20万〜120万円 |
| 植栽・芝生・花壇 | シンボルツリー・人工芝・花壇整備など | 5万〜30万円 |
これらはあくまで標準的な戸建て（敷地面積40〜60坪）を前提とした目安です。実際は敷地形状、道路条件、地域（関東・関西・北海道など）、施工会社によっても前後します。
費用を見積もる際のポイント：
- 面積単価×施工範囲で総額を概算できる
- 素材・仕様グレードによって最大2〜3倍の差が出る
- 複数項目を同時施工することで諸経費をまとめやすい
門扉・フェンス・デッキなど、個別の相場を詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
→「デッキリフォームの費用と選び方」
→「門扉リフォームの費用と相場」
→「コンクリート外構の費用相場」
→「ガレージ・カーポートリフォーム費用の目安」
既存撤去・残土処分の費用インパクト
外構工事で見落としがちなコストが、「撤去」「処分」「運搬」などの付帯工事費です。
たとえば以下のような作業が発生することが多く、総費用の1〜2割を占めるケースもあります。
| 作業内容 | 費用目安 |
|---|---|
| 古いコンクリート土間撤去 | 1㎡あたり2,000〜4,000円 |
| ブロック塀撤去 | 1㎡あたり3,000〜6,000円 |
| 樹木伐採・抜根 | 1本あたり3,000〜10,000円 |
| 残土処分・搬出 | 1㎥あたり3,000〜8,000円 |
| 既存フェンス撤去 | 1mあたり1,000〜2,000円 |
撤去費用が高くなる条件：
- 古いブロック塀や基礎が深い構造
- 樹木の根が広がっている
- 車両搬入が難しい狭小地
コストを抑える工夫：
- 一部再利用できるブロック・フェンスを残す
- 自分で簡易的な撤去（植木鉢・軽い砂利など）を行う
- まとめて運搬できるよう施工会社と日程を調整
これらを事前に整理しておくことで、見積もりの精度が高まり、余計な「追加費用の発生」を防げます。
安くするコツ（同時発注／面積最適化／仕様代替）
庭や外構のリフォームを少しでも安くするには、計画段階での工夫が重要です。以下の3つの視点で考えると、品質を落とさずにコストを最適化できます。
1. 同時発注で「諸経費」をまとめる
工事には必ず「共通経費（諸経費）」が発生します。
これは足場・搬入・職人の交通費・養生・廃棄費などをまとめた費用で、1件あたり約10〜20万円前後。
たとえば「フェンス＋デッキ＋ガレージ」を同時発注すれば、それぞれ個別にかかる諸経費を1回分に圧縮できます。
同じ施工会社がまとめて対応できるか確認しておくのがポイントです。
2. 面積最適化（必要な部分だけ施工）
外構リフォームは「施工範囲＝費用」に直結します。
敷地全体をリフォームするのではなく、動線・目線・使う場所を優先的に整えると大幅な節約になります。
例：
- 庭全体を芝生にせず、「通路＋花壇」部分だけ人工芝
- フェンスを全面ではなく、道路側だけ目隠しタイプに
- デッキはL字ではなく片側配置にして施工量を減らす
結果として、必要機能を保ったまま3〜4割の削減が可能です。
3. 仕様代替（素材・デザインの見直し）
素材の選び方で費用は倍近く変わります。
例えばウッドデッキなら、天然木の「ウリン」「イペ」など高耐久材は高価ですが、人工木（樹脂木）ならメンテナンス性も高く費用も抑えられます。
| 部位 | 高額仕様 | コスパ仕様 |
|---|---|---|
| フェンス | アルミ鋳物・装飾デザイン | 樹脂・スチールメッシュ |
| デッキ | 天然木（ウリン・イペ） | 人工木（樹脂デッキ） |
| 土間 | 洗い出し仕上げ | 普通コンクリート |
| ガレージ | 電動シャッター | 手動シャッター |
美観と耐久のバランスを意識して、部分的にグレードを落とすのがコツです。
見積書の見方（抜け漏れ・数量・養生）
見積書の中身を正しく理解することも、コスト管理では欠かせません。特に「どこまで含まれているか」を確認しないと、追加費用が発生しやすくなります。
1. 項目の抜け漏れをチェック
リフォーム初心者が見落としがちなのが、「養生」「運搬」「残土処分」などの補助項目です。
これらが明記されていない場合、工事後に追加請求される可能性があります。
例：
- コンクリート土間＝「打設工事」のみ記載
→ 実際には「掘削」「残土」「ワイヤーメッシュ」「養生」などが別費用
見積書を受け取ったら、施工工程をイメージして抜け漏れを探すのが基本です。
2. 数量と単価の整合性
数量（㎡・m・本数）が曖昧な見積もりは危険です。
「約10㎡」のような表記が多い場合は、図面と照らし合わせて確認しましょう。
ポイント：
- 図面寸法に基づく積算かをチェック
- 「一式」表記が多い場合は内訳を開示してもらう
- 同条件で複数社比較して単価差を確認
また、同じフェンスでもメーカーや材質で単価が大きく異なるため、仕様書や製品名を必ず明示してもらうのが望ましいです。
3. 養生・搬入経路の条件確認
外構工事では、庭や通路の養生・搬入経路の確保も重要な費用要素です。
狭小地や段差が多い現場では、機材の搬入や残土の運び出しに人件費が上乗せされます。
施工前に施工会社と現地を確認し、「搬入条件に伴う追加費用」を把握しておくと安心です。
まとめ：外構リフォーム費用を上手に管理するには
庭・外構リフォームは、建物の価値や快適性を高める重要な投資です。
しかし、構成要素が多いぶん「どこにいくらかかるのか」が見えにくい分野でもあります。
この記事の要点
- 門扉・フェンス・デッキ・ガレージなどの相場を知る
- 撤去・残土処分費を見積もりに含める
- 同時発注や仕様代替でコストを抑える
- 見積書の数量・範囲・条件を確認する
この4点を意識するだけで、無駄な支出を防ぎ、理想的な外構デザインを実現しやすくなります。
外構の個別項目ごとの費用を詳しく知りたい方は、以下の記事でより具体的な施工例と相場を解説しています。
→「デッキリフォームの費用と選び方」
→「門扉リフォームの費用と相場」
→「コンクリート外構の費用相場」
→「ガレージ・カーポートリフォーム費用の目安」