部屋の印象を大きく変える「壁リフォーム」。
壁は経年劣化や汚れ、ひび割れなどが目立ちやすく、内装の中でも最もリフォーム効果を感じやすい部分です。
とくに和室の砂壁や土壁、繊維壁などはメンテナンス方法が限られており、塗り替えか張り替えかの判断に迷う人も多いでしょう。
この記事では、壁リフォームの流れや素材ごとの特徴、費用相場、施工の注意点を詳しく解説します。
あわせて、壁紙リフォーム・DIY施工・間仕切りリフォームとの関連も紹介します。
→ 壁紙を使ったデザインリフォームを検討している方は、「壁紙リフォーム」記事も参考になります。

築30年の和室をクロス仕上げに変更。粉落ちがなくなり掃除が楽に。木目調のクロスにしたら部屋全体が明るくなり、洋室のように快適です。

古民家の土壁を漆喰で塗り直しました。自然素材の質感が心地よく、夏は湿気が減り、冬は冷気を感じにくくなりました。空気も爽やかです。

繊維壁の剥がれが気になり、自分で固化剤を塗って上から塗装。初めてでもきれいに仕上がり、費用も抑えられて達成感がありました。

みんなの声としては「築30年の和室をクロス仕上げに変更」「古民家の土壁を漆喰で塗り直し」「自分で固化剤を塗って上から塗装」などが見られました。
壁リフォームの目的とタイミング

壁は建物の構造を守り、断熱・防音・調湿などの役割を担う重要な部分です。
しかし、長年の使用によって表面の汚れやカビ、ひび割れが目立ち始めます。
主なリフォームの目的
- 経年による見た目の劣化改善
- カビ・結露の防止
- 断熱・防音性能の向上
- 和室の洋室化やデザイン刷新
一般的に、10〜15年ごとの点検・補修が推奨されています。
特に、砂壁や土壁は湿気や衝撃で剥がれやすいため、早めの対応が理想です。
壁リフォームの基本工程(下地補修〜仕上げ)

壁のリフォームは、「表面を変えるだけ」ではなく、下地補修からの一連の工程を正しく行うことで長持ちします。
ここでは、代表的な流れを紹介します。
1. 現地調査と下地の確認
リフォームの第一歩は、現地調査です。
表面がきれいに見えても、下地の石膏ボードや木 lath(ラス)が劣化している場合があります。
特に砂壁・土壁では、内部の湿気やカビ、割れが進行しているケースが多いため、施工前に必ず状態を確認します。
2. 下地補修(ひび割れ・カビ・剥がれの補強)
下地補修はリフォームの品質を左右する重要な工程です。
主な補修内容
- ひび割れ部分のパテ埋め
- カビ除去・防カビ塗料の下処理
- 劣化ボードや木 lath の交換
- 壁面の凹凸調整
この工程を省略すると、新しい仕上げ材を施工してもすぐに剥がれたり、シミが再発する恐れがあります。
3. 仕上げ施工(塗装/クロス貼り/漆喰など)
下地が整ったら、目的やデザインに応じて仕上げを選びます。
主な施工方法は次の3種類です。
塗装仕上げ
既存の壁を塗り替える方法で、コストが低く、自然な風合いを残せます。
特に砂壁・繊維壁などの伝統素材の補修に向いています。
ただし、下地処理を丁寧に行わないとムラが出やすいため、プロ施工が推奨です。
クロス(壁紙)貼り替え
古い壁を石膏ボードなどで下地調整した上でクロスを施工します。
デザイン・機能性(防カビ・消臭など)が豊富で、和室を洋風にリメイクする際にも人気です。
漆喰・珪藻土仕上げ
自然素材を塗り重ねる方法で、調湿効果や高級感が得られます。
手間とコストはかかりますが、高い耐久性と質感が魅力です。
→ 壁紙を使った仕上げ例や色選びのポイントは「壁紙リフォーム」記事で詳しく解説しています。
素材別の特徴とリフォーム方法

壁リフォームでは、素材ごとに施工方法や注意点が異なります。
ここでは、代表的な砂壁・土壁・繊維壁の特徴とリフォーム手順を紹介します。
砂壁のリフォーム
砂壁は、自然の砂や土を糊で固めた伝統的な仕上げ。
和室によく見られ、吸湿性に優れていますが、剥がれや粉落ちが起きやすい素材です。
主なリフォーム方法
- 剥がれた部分をブラシで除去
- 固化剤(シーラー)を塗布し粉止め
- 漆喰またはクロスで再仕上げ
費用の目安は6〜10㎡あたり4〜6万円前後。
粉落ちがひどい場合は、下地ボードから張り替えるのが確実です。
土壁のリフォーム
土壁は調湿性が高く、夏涼しく冬暖かいのが特徴。
しかし、地震や湿気でヒビ割れや剥がれが起きやすく、部分補修か全面リフォームが必要になることもあります。
主なリフォーム方法
- 小さなひび:パテ埋め+塗装
- 広範囲の剥がれ:ラスボード+クロス貼り
- 全面改修:土壁撤去→ボード+仕上げ
費用相場は1㎡あたり5,000〜8,000円程度です。
古民家や和室の雰囲気を残したい場合は、珪藻土塗りで自然な風合いを再現できます。
繊維壁のリフォーム
繊維壁は、綿や紙、パルプなどの繊維を糊で固めた壁材。
柔らかな質感が魅力ですが、湿気に弱く、経年で変色・剥離しやすいのが難点です。
主なリフォーム方法
- 表面を削り、固化剤を塗布
- クロスまたは塗装仕上げへ変更
また、繊維壁は下地が柔らかく、リフォーム時に密着不良が起きやすいため、専門業者による施工が望ましいです。
和室リフォームでの壁の扱い方

和室の壁リフォームでは、素材の風合いを活かしながら快適性を高めることがポイントです。
人気の施工パターン
- 砂壁→漆喰仕上げ:自然素材で明るく上品な印象
- 土壁→クロス仕上げ:洋室化してメンテナンス性UP
- 繊維壁→珪藻土:調湿+防臭で快適性UP
施工前に、畳・柱との取り合いを調整することで、空間全体の統一感が生まれます。
また、和室を洋室化する際には、壁だけでなく「間仕切り」や「床材」も併せて見直すのが理想です。
→ 和室を洋室に変更する際のレイアウトや壁の使い方は「間仕切り」記事で紹介しています。
費用相場と工期の目安

壁リフォームの費用は、素材・広さ・仕上げ方法によって大きく異なります。
| リフォーム内容 | 費用目安 | 工期 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 砂壁の塗り替え | 約4〜6万円/6㎡ | 2〜3日 | 粉落ち防止+風合い維持 |
| 土壁の下地調整+クロス | 約6〜9万円/6㎡ | 3〜4日 | メンテナンス性が高い |
| 繊維壁からクロス貼り替え | 約5〜8万円/6㎡ | 2〜3日 | 和室→洋室リフォーム向き |
| 漆喰・珪藻土仕上げ | 約8〜12万円/6㎡ | 4〜5日 | 調湿・高級感が得られる |
費用を抑えたい場合は、一部をDIY施工するのもおすすめです。
たとえば、砂壁の粉止めや漆喰の薄塗りなら、ホームセンターで材料をそろえて自分で対応可能です。
→ DIYでできる壁補修・塗り替えのやり方は「DIY」記事で詳しく紹介しています。
リフォーム前に確認すべきポイント

- 下地の状態:湿気やカビ、ヒビがあると再発しやすい
- 素材の相性:塗装・クロス・漆喰など、仕上げと下地の密着を確認
- 結露・断熱対策:外壁側の壁では断熱リフォームも同時検討を
- 色と照明のバランス:壁色で部屋の明るさや広さの印象が変わる
リフォーム後のメンテナンスも考慮し、汚れにくい素材や調湿性能の高い仕上げを選ぶと長く快適に使えます。
まとめ:素材に合った施工で長持ちする壁に

壁リフォームは、見た目を美しくするだけでなく、住まいの快適性や健康面にも影響します。
砂壁や土壁の自然素材は風合いが魅力ですが、メンテナンスには専門知識が必要です。
一方で、クロス貼りや塗装仕上げならコストを抑えて手軽にリニューアルできます。
特に和室では、素材・色・質感のバランスが空間の印象を大きく左右します。
下地から丁寧に整えることで、長持ちする快適な住まいを実現しましょう。
→ 壁紙リフォームやDIY施工、間仕切り変更など関連テーマもあわせてご覧ください。



