窓・内窓・二重窓リフォーム完全ガイド｜費用・工法・効果を徹底比較

冬の寒さ・夏の暑さ・結露・外の騒音…。
こうした住宅の「快適性の悩み」は、実は**“窓まわり”の性能**で大きく変わります。
古いサッシや単板ガラスでは断熱・防音性能が低く、冷暖房費も無駄になりがちです。

この記事では、窓リフォームの工法ごとの費用・効果・施工ポイントを分かりやすく解説します。
さらに、断熱・防音・結露防止の実際の効果や、近年の補助金制度も紹介します。

築25年の家に内窓を設置。冬の冷気がほとんど入らず、暖房効率がアップ。光熱費も下がり、窓まわりの結露が消えました。もっと早くやればよかったと実感しています。

交通量の多い道路沿いで騒音に悩んでいましたが、二重窓にしたら驚くほど静かに。外の音が気にならず、夜もぐっすり眠れるようになりました。

リビングの出窓をカバー工法で交換。古いアルミサッシから樹脂枠になり、断熱性が格段に上がりました。外観も新しくなり、家全体が明るく見えます。

りおと

みんなの声としては「冬の冷気がほとんど入らず、暖房効率がアップ」「交通量の多い道路沿いで騒音に悩んでいたが」「リビングの出窓をカバー工法で交換」などが見られました。

工法別（内窓／カバー／ガラス交換／サッシ交換）比較と費用
効果（断熱／結露／防音）と回収年数の目安
掃き出し窓・出窓・大型窓の注意点
補助金・申請の考え方（汎用）
まとめ：窓リフォームで快適性と省エネを両立

工法別（内窓／カバー／ガラス交換／サッシ交換）比較と費用

窓リフォームといっても、「窓を丸ごと替える」「内窓を追加する」「ガラスだけ交換する」など工法はさまざまです。
それぞれの特徴と費用感を比較して、自宅に合う方法を選びましょう。

■ 内窓（二重窓）リフォーム

既存の窓の内側に、もう一枚サッシを取り付ける方法です。
通称「インナーサッシ」と呼ばれ、近年最も人気の高いリフォームです。

特徴

工事が簡単で、1窓あたり約1時間〜2時間で完了
断熱・防音・結露対策に非常に効果的
賃貸やマンションでも取り付け可能なケースが多い

費用目安

サイズ	費用目安	工期
小窓	約3〜5万円	約1時間
掃き出し窓	約6〜12万円	約2時間
出窓・大型窓	約10〜15万円	約3時間

メリット

最短1日施工
補助金対象になりやすい
外壁工事不要

デメリット

窓が二重になるため開閉時の手間が増える
採光が若干落ちる

断熱性能を高める素材や施工法の基礎知識についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

■ カバー工法（サッシごと交換）

既存の枠を残したまま、その上から新しいサッシをかぶせるリフォーム方法。
断熱・気密性能を大幅に改善でき、見た目も一新されます。

費用目安

種類	費用目安	工期
引き違い窓（標準サイズ）	約10〜20万円	1日
掃き出し窓（大型）	約15〜25万円	1〜2日

特徴

外壁や内装を壊さずに新しい枠を取り付ける
気密・防水性が高く、外気の侵入を抑える

注意点

枠が二重構造になり開口が少し狭くなる
既存の構造によっては施工できない場合も

■ ガラス交換リフォーム

サッシはそのままで、ガラスのみを交換する方法です。
単板ガラスから**複層ガラス（二重ガラス）**へ変えることで断熱性能を向上させます。

費用目安

種類	費用目安	工期
小窓	約1〜3万円	1時間
掃き出し窓	約3〜6万円	半日
出窓・FIX窓	約5〜10万円	半日〜1日

特徴

最もコストが低く、DIYでも可能な範囲
フレームが古い場合は気密改善が限定的

おすすめ用途

結露軽減・冷気対策を部分的に行いたい場合
築浅住宅や比較的新しいサッシに

■ サッシ交換（はつり工法）

古いサッシと枠を完全に撤去し、新しい窓枠を設置する最も本格的な工法。
外壁・内壁の補修を伴うため、工期と費用は高めです。

費用目安

種類	費用目安	工期
腰高窓	約20〜30万円	約3〜5日
掃き出し窓	約30〜50万円	約5〜7日

特徴

新築同様の断熱・防音・気密性能が得られる
窓のサイズや位置を自由に変更可能

注意点

外壁や内装の仕上げが必要になる
足場・左官工事を伴うため総費用が上がる

効果（断熱／結露／防音）と回収年数の目安

窓リフォームの最大の魅力は、「体感できる快適さの向上」です。
断熱・防音・結露対策の効果をそれぞれ見ていきましょう。

■ 断熱効果

冬の冷気侵入を大幅にカット
夏の冷房効果を逃さず、省エネ効果が高い

光熱費の削減効果
年間で約10〜15％の冷暖房費を削減できるケースも。
特に内窓＋Low-E複層ガラスを組み合わせた場合は、冬の室温が2〜4℃上昇することもあります。

■ 結露対策

ガラス表面温度が上がることで結露が減少。
カビ・ダニの発生を防ぎ、掃除の手間も軽減します。
木製サッシやクロスの劣化防止にも効果的です。

■ 防音効果

内窓（二重窓）で外部騒音を約40dB軽減するデータもあり、交通量の多い道路沿い住宅では特に効果的。
複層ガラス＋気密サッシを採用すれば、テレビ音量を下げても快適に過ごせます。

■ 投資回収の目安

光熱費削減や快適性の向上を踏まえると、10〜15年で投資回収が見込めるケースが一般的です。
また、断熱改修補助金を活用すれば、実質費用はさらに抑えられます。

掃き出し窓・出窓・大型窓の注意点

窓の種類によって、施工の難易度や注意点が異なります。
特に掃き出し窓や出窓など、大型窓は構造的な制約も考慮が必要です。

■ 掃き出し窓リフォーム

床面までの大開口で断熱ロスが大きい
カバー工法または内窓設置が効果的
転倒防止・段差解消も同時に検討を

■ 出窓リフォーム

外気に最も接しており、結露が発生しやすい
ガラス交換や内窓追加で熱損失を抑える
構造体への負荷が大きいため、取り替え工法は慎重に

■ 大型窓（リビング・吹抜け窓）

高所施工のため足場が必要な場合がある
強化ガラス・樹脂サッシなど安全性を重視
換気計画を見直すと冷暖房効率が上がる

マンションでの窓リフォーム制限や共用部申請についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

補助金・申請の考え方（汎用）

窓リフォームは、断熱・省エネ・防音といった「環境性能向上」に直結するため、
毎年国や自治体の補助金制度が活用できます。

■ 主な補助金制度（2025年時点）

制度名	対象内容	補助率・上限
住宅省エネ2025キャンペーン	断熱窓・内窓・ガラス交換	最大200万円／戸
地方自治体補助金	窓断熱・結露防止改修	1窓あたり1〜3万円
既存住宅の断熱リノベ支援	内窓・外窓改修	費用の1/3補助（上限あり）