古くなった庭は、樹木の繁茂・排水不良・雑草・老朽化した構造物など、多くの問題を抱えがちです。
一方で、既存の地形や構造を活かしながら再生する庭リフォームは、コストを抑えて住まい全体の印象を一新できる点で人気があります。
この記事では、現況の分析・撤去と費用の考え方・再生プランの立て方までを体系的に解説します。

雨のたびにぬかるんでいた古い庭を全面整地。排水桝を新設し、人工芝とタイルで快適空間に。家族で過ごす時間が増えました。

雑草だらけの庭をリフォーム。防草シートと砂利敷きで手入れが不要に。見た目もすっきりし、掃き掃除だけで維持できています。

庭石を撤去して駐輪スペースに再構成。残土処理など費用はかかったが、動線が改善されて毎日の使い勝手が格段に良くなりました。

みんなの声としては「排水桝を新設」「防草シートと砂利敷きで手入れが不要に」「庭石を撤去して駐輪スペースに再構成」などが見られました。
現況分析(勾配/排水/越境/既存構造)

古い庭を再生する第一歩は、「何を残し、何を壊すか」を判断するための現況調査です。
外構や庭は時間とともに土壌や構造が変化しており、安易に新設すると後でトラブルになるケースもあります。
勾配の確認(地盤と水の流れ)
古い庭では、地盤沈下や土の流出により、敷地勾配が当初と変わっている場合があります。
これにより、雨水が建物側に流れてしまうなどの問題が起きやすくなります。
- 勾配が家側へ向かっている場合 → 水溜まり・湿気・シロアリリスク
- 正しい勾配 → 1〜2%の外勾配を維持(1mにつき1〜2cmの高低差)
リフォーム時は、整地と水勾配の再設計が重要です。費用に直結するため、早期の調査が欠かせません。
排水設備の点検
古い庭のトラブルで多いのが「排水桝(ます)の詰まり」や「暗渠パイプの破損」です。
特に築20年以上の住宅では、排水パイプが詰まって雨水が庭に滞留していることが多く見られます。
- 水が溜まりやすい箇所は、透水性舗装・排水桝・U字溝の追加設置が有効。
- 地下に透水層(砂利層)を設けると根腐れ防止にもなります。
越境・隣地境界の確認
庭木の枝や根が越境している場合、隣地トラブルにつながるため早期に剪定・撤去を検討します。
また、古いブロック塀が敷地境界ギリギリにある場合は、耐震基準を満たしていないこともあるため、外構工事とあわせて安全性を確認しておくと安心です。
既存構造物・素材の再利用
古い庭には、石灯籠・庭石・枕木・古レンガなど、価値のある素材が残っていることもあります。
こうした素材は**「再配置・再利用」することでデザイン費用を大幅に削減**できます。
たとえば、庭石を境界の装飾やステップに転用するなど、再生設計の工夫次第で魅力的な空間に仕上がります。
既存撤去(残土/庭石/樹木)と費用の考え方

庭のリフォームでは、「撤去費」が全体費用の2〜4割を占めることがあります。
撤去対象ごとの特徴と費用目安を理解しておくと、予算計画が立てやすくなります。
残土処分と整地費用
古い庭では、デッキ撤去や勾配修正などに伴い残土が大量に発生します。
残土の処分は、運搬・積み込み・処理費を含めて算出されます。
| 作業内容 | 費用目安(㎡あたり) | 備考 |
|---|---|---|
| 表土撤去・整地 | 2,000〜4,000円 | 雑草根を除去し平坦化 |
| 残土処分 | 5,000〜10,000円 | 搬出距離・量で変動 |
| 残土再利用 | 0円〜(再整地) | 勾配調整に流用可 |
費用を抑えたい場合は、「庭内再利用(土留めや埋め戻し)」を業者に相談するとよいでしょう。
庭石・構造物撤去
庭石・灯籠・コンクリ構造物の撤去は重機が必要となり、費用が大きくなりがちです。
| 撤去対象 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 庭石(中〜大) | 1個あたり5,000〜30,000円 | 重量・搬出距離で変動 |
| 灯籠・塀・基礎 | 10,000〜50,000円 | 解体+処分費含む |
| コンクリ舗装 | 1㎡あたり3,000〜8,000円 | 厚みと鉄筋の有無で変動 |
コンクリート構造物の費用や撤去時の注意点は、関連ページで詳しく説明しています。
→ コンクリートリフォームの費用と工法については「コンクリ」記事をご覧ください。
樹木撤去と伐根
放置された庭では、根が建物基礎に影響しているケースもあります。
伐採だけでなく**伐根(根の掘り起こし)**が重要です。
| 樹木サイズ | 費用目安(1本あたり) |
|---|---|
| 低木(高さ2m未満) | 3,000〜8,000円 |
| 中木(〜4m) | 8,000〜15,000円 |
| 高木(5m以上) | 20,000〜50,000円 |
| 伐根追加 | +3,000〜10,000円 |
重機が入れない狭小地では、人力作業となり単価が上がります。
撤去費を抑えるには、伐採だけ行い、根は自然腐食に任せるという方法も検討可能です。
撤去費用の目安表直下:費用把握と見積比較の重要性
庭リフォームでは、撤去内容の見積りが業者ごとに異なります。
同条件でも10万円以上の差が出ることもあるため、複数社見積り比較が必須です。
→ 費用の全体的な考え方や見積り比較のコツは「費用総論」記事で詳しく解説しています。
再生プラン(動線/テラス/雑草対策)

撤去が完了したら、いよいよ「再生プラン」の設計段階です。
古い庭をただ綺麗にするのではなく、動線設計・使いやすさ・維持のしやすさを重視することで、
“住まいの延長空間”として生まれ変わります。
動線設計とゾーニング
庭の再生で失敗しがちなのが、動線を考えずに植栽や構造物を配置してしまうこと。
人が自然に通る動線を想定して、ゾーニング(エリア分け)を行います。
- 玄関〜庭〜物干し場・勝手口へのアクセス
- デッキやテラスへのアプローチ階段
- 駐車場・アプローチとの連続性
動線上にはステップや平板を配置し、夜間照明を組み合わせることで安全性とデザイン性を両立します。
ウッドデッキの設置やテラス化など、屋外空間の延長リフォームについては以下で詳しく紹介しています。
→ 快適なウッドデッキの作り方は「デッキ」記事をご覧ください。
テラス・外構との一体化デザイン
古い庭の再生では、テラス・フェンス・外構を一体でリフォームすることで見違えるような印象になります。
代表的なリフォーム例:
- 老朽化した木製フェンス → 樹脂フェンスやブロック+目隠しパネルに変更
- 土のままの庭 → コンクリート平板やタイルでテラス化
- 古い池や石灯籠 → 花壇や植栽ベッドにリメイク
コンクリート・石材テラス化の費用と工期については関連ページで詳しく解説しています。
→ コンクリート施工の種類と費用は「コンクリ」記事で紹介しています。
雑草対策とメンテナンス設計
古い庭では、雑草の繁殖が最も大きな悩みの一つです。
リフォーム時に雑草対策を組み込むことで、後の維持コストを削減できます。
主な方法:
| 対策方法 | 特徴 | 費用目安(㎡) |
|---|---|---|
| 防草シート+砂利 | 安価・透水性あり | 1,500〜3,000円 |
| 固まる土(真砂土舗装) | 見た目自然で歩きやすい | 3,000〜5,000円 |
| コンクリ舗装 | メンテ不要・雑草完全遮断 | 5,000〜8,000円 |
| 人工芝 | 見た目が自然で快適 | 4,000〜8,000円 |
最近では、透水性コンクリート+人工芝の組み合わせが人気。
排水性と景観性を両立し、夏の照り返しも軽減できます。
デザイン性を重視した庭づくりのコツや実例は以下で紹介しています。
→ おしゃれな庭リフォームの事例は「おしゃれ」記事をご覧ください。
まとめ:現況・撤去・再生を一体で考えることが成功の鍵

古い庭のリフォームは、**「壊す・整える・再生する」**の3ステップで考えると失敗しません。
- 勾配や排水など現況を正しく把握する
- 撤去対象と再利用素材を見極める
- 動線・テラス・雑草対策を一体設計する
単に見た目を変えるだけでなく、使いやすさ・安全性・メンテのしやすさを重視することで、
暮らしに寄り添う庭が実現します。




